書きました!おそらく人生で初めてきちんと書いたと思う。
普段は漫画や絵を描いてる人間ゆえか、謎の恥ずかしさで動悸が止まりません…!!ウワァッ
いつもより高めテンションでお送りします
「あ、小説書こう」と思ったので
今まで漫画や絵を描けても小説に手を出してこなかったのは文章だと己の心が丸裸にされているような気恥ずかしさがあったからです。
漫画だと注力箇所というか自己反省点が分散されるんですよね。例えば画力だったり、コマ割り演出だったり、セリフやフォント、ふきだしの位置、画面の白さなどなど。
ところがどっこい、小説って文章一本じゃないですか。
仕事で文章作成するのは苦ではないのですが、小説ってなるとなんかもう、自分の創作のキザなとことかねちっこいとことか(すみません一応自覚あります)、癖(ヘキ)の原液ぶっかけ!みたいな。そういった部分が浮き彫りになっていく感じがして、今まで一切手を出してこなかったんです。
小説書いてる人たちみんなこの原液シャワー浴びて立ってるの?すごくない??
短歌はたびたび詠むんですけどね。あれはTwitterの激エモverだと思ってるふしがあるので、日記代わりにゆるくやってます。
それでもこれまでは、私は小説という手段を選ばなくてもいいや~と思っていたし、息をするように小説を書く人達を見ても「いいな!私も小説書けたらよかったのに!」といた風に羨ましく思ったりすることもなくて。
(念のため補足ですが、少なくとも私にとって絵・漫画・小説・映像・ゲーム等は作品を見せる為の手法であって、みんなそれぞれ好きな方法を取っているように自分にとって身近だった絵や漫画を取ってきて満足していたというだけの話です。優劣の意図は全くない!)
ただ、昔通ってたサイトで見たような個人サイト特有のSSは写経するぐらい大好きだったし、ここ最近同僚から同人小説書いてるお話を聞かせてもらってた影響もあってか、ず~っと避けてたけど私も小説を書くことができるのかなという興味が少々湧いており…。
ある猛暑日。外気温は37度ぐらいの日。
ヤバい暑さとヤバい湿度でなんかもうあらゆることがどうでもよくなってた日。
なんか汗と熱が混じってどっちか分からないほどぐちゃぐちゃになるの……大変えちでは?
『もうどちらのものか分からなかった』みたいなフレーズも降ってきたし。
冒頭の映像も降ってきたし。
これは小説でやるのがベストでは……!?
鉄は熱いうちに打て。ラブレターは深夜に書け。気恥ずかしさは気が狂ってるうちにひき殺せ…ッ!!
暑すぎて頭ぽやぽやしてたので、チャンスだ!今こそずっと避けてた小説に手を出す時ッ!と思ってたのですが、冷房が効いてる家に帰って正気に戻ってしまった
(千月 侑 @maple_tiduki)
正気に戻ってしまいました。クーラー最高。
ネタはあがってるんだ
翌日、脳内プロットはあるんだしもったいないから小説にしてみようかなと執筆を開始しました。
暑さでなんか熱っぽくなってるリヒトとか熱でぽやぽやしてるリヒリゼがエッッッみたいなのを、舐るように書いてて、これで大丈夫なのかな…不安…
(千月🌼創作サブアカ @sub_tiduki)
漫画だと4-8ページぐらいのネタなのに、SSだと地の文が挟まる分冗長に感じてしまう〜
でも地の文ってエッッッな描写の盛りどころな気がしてる〜〜〜からとりあえず好きなだけ書いてる
(千月🌼創作サブアカ @sub_tiduki)
Twitter見ると不安さが手に取るようにわかりますね…。
漫画だと体感数コマ~1ぺージだろう箇所を文章に書き起こすと、じわじわゆっくり…を超えてダラダラすぎやしないか…と伸びる行数を見て不安になっていきました。
地の文は基本第三者カメラ視点にしたため心の声の入れどころが難しく、情景描写?ばかりで埋まっていき、直近で読んでたいくつかのノベル作品に比べてなんだか味気なく感じたり。
このぐずぐずに溶けあうふたりの温度はどこまで描写して大丈夫なんだろうか…わからぬ…
でもでも、ド健全エッッッ描写はモリモリに盛っていきたい…具合がわからぬ……
漫画描く時は最初にプロットを立てるので、同じ要領で脳内プロットに沿って肉付けをしていきました。が、骨(プロット)に皮が付いただけの文章になっていくような気が…肉付きがよくない気が…する!
漫画でもそうですけどベース部分が形になってれば細部の修正は後でどうとでもできるので、この時はひとまず終盤まで書くことを目標に進めてました。
途中で挿絵を描き始める
いやあの、普通に絵が描きたくなってきて…場面は思い浮かんでたのでサクサクっとサムネ兼挿絵を描こうかなと思いまして。
SSも8割ぐらいまで進んでるし、サムネ描いたらアップしたくなるはずだから最後まで走り切れるよね、と思ってたんです。
思ってたんですよ、8割だと……今になって思うと、ちょうど5~6割の辺りでした。
この先ラストスパートに苦しみます。
引き際(ゴール)を見失う
絵を描き終わった後、ランチタイムや通勤中もちょこちょこ進め、気になった表現ですぐに直せる箇所はちまちま修正を重ね、小説を書き終わ……終わらん!!
原因はハッキリしてます。プロットが冒頭だけの見切り発車だったからです。
私が小ネタ漫画を描くとき、大抵プロットは脳内映像を見てすぐに”ト書き”と”セリフ”をメモしたもので、コマ割りふきだし配置の骨組みをサッとiPadで終わらせてから本腰入れて描き進めてます。
つまり、あまり揺らぐことのない骨組みを作った状態で肉付けをしているんです。
対して今回は、脳内で冒頭~中盤プロットを作成し終着点の方向を決めて書き始めたはいいものの、あまりの冗長っぷり。盛り上がりどころの中盤から失速していく感じが…うーん…ヤマなしオチなしとはいえラストはいい感じに締めたいところです。
漫画だと小細工の仕方を多少知ってるので緩急つけられるんですが、はじめての小説では体当たりしか方法を知らないから…経験の開きってこういうところ如実に表れますよね。
ひとまずこの後の出来事を箇条書きして仮ゴールを決め、果たしてこの点と点は繋がるのか?と不安になりつつ進めました。確かこの時点では……
- 脱がせる
- 冷蔵庫に向かう
- ペットボトルで冷やす
- 氷を口に運ぶ
- 涼しくなってきたので寝る
こんな感じだったような気がします。
あとは点を消化するように書いていくのみ。
なんだか最初からずっと同じこと言ってるような気もしますが…(笑)
途中、そういえば昔疾走感ある場面を朗読したことあったな、と思い出しまして。確か芥川のトロッコの一場面で、短文をたたみかけて速さとドキドキ感を演出してたような…よし、アレも使ってみよう。あとはアレだ、外部刺激でハッとして止まってた時間が動く感じのやつも。
そんな感じで過去の知識(?)を総動員し、ペットボトルで冷やす云々のくだりを書き終えたのですが…ここで気付きます。
今この瞬間のこのふたり、めっっっちゃいい感じでは…?ここで終わるのが一番気持ちいいのでは…??
まだイベント(点)は残ってるけど…引き際を定めるならきっとここ…うーん……
終わろう!!!!
こうしてようやく書きあがりました。
おわりに
最終的に、漫画で描くなら8ページはいくかなという分量となりました。8ページなら完成まで10日ほどかかる(小ネタに上げてるような落書き漫画クオリティの場合)と思います。
もし自分が小説も書けたなら、やっぱり漫画より高頻度で作品を仕上げられるのかな?と前にぼんやり考えたことがあったのですが結論が出ましたね。
漫画よりも若干日早く仕上げられるけど、あらゆる己の性癖ダイレクトアタックに耐え続けなければならない!!羞恥との戦いがやばい!!
私はそう感じました。性癖どっぷり小説を書くには強靭な精神がなければできない。ゆえに小説書きはきっとみんな精神がムキムキなのだ。多分。
では、ここまで恥ずかしくて出し渋ってた作品リンクを…貼りますね!えいやッ!
初小説、最初はヒョロガリ小説になりそうで冷や冷やしていたのですが、なんとか読める程度には整えられたかなと思っております。よ、よかった~!
あとだいぶ初動から見守ってくれていたらしい、ウルトラ優しい相互さんからも良かったとのお言葉をもらえまして…よ、よよ、よかった~~~~!!!!!挑戦してみて、思い切って公開して、伝わってて、本当によかった!!
そして今、『SS版:夏に溶ける』の Another Side を漫画で描いてます。
実は小説執筆中にネタが浮かんでまして、こちらもせっかくだし仕上げるか~とちまちま進めている状態です(笑) 近日アップできたらいいなと思ってるので、そちらもぜひセットで楽しんでもらえると嬉しいです。
8/15追記 リヒト視点の漫画をアップしました!